• A parvus ollam de alchemist

    HPの古い横型電卓を格安で入手しました。日本語の操作ハンドブック付きで約¥3,000です。裏面にUSAと表示されている、米製の1980年代の初期型のようです(なお、HP-12Cシリーズは、現在も販売が継続されているので、HPの公式サイトも当然あり、マニュアルのDLも可能です)。そこいらの100均電卓とは異なり、この時代のHP電卓ですので、ボタンのクリック感はさすがです。当然、電池切れですので、まずは電池を入れて動作するかの確認です。

    電池交換

    HP-12Cは今でもアマゾン等で入手可能ですが、今回入手したモデルはかなり古い物なので、現行品と電池の型も違い、LR44型(アルカリ電池)かSR44型(酸化銀電池)を入れろとハンドブックに書いてあります。とりあえずLR44を3個入手して入れてみると、無事に起動しました。

    RPN

    では、早速計算してみましょう といってもこの電卓はいわゆるRPN(Reverse Polish Notation:逆ポーランド記法)なので、「=」ボタンがありません。単純な四則演算を行うにも、コツがいります。例えば、
    1+2+3を計算する時、普通の電卓なら、
    「1」を押し、「+」を押し、「2」を押し、「+」を押し、「3」を押し、「=」押すと計算結果の6が表示されますが、
    RPNの場合、
    「1」を押し、「ENTER」を押し、「2」を押し、「+」を押すと、3が表示され
    「3」を押し、「+」
    を押すと計算結果の6が表示されます。
    つまり、ENTERを押すことでメモリーに格納され、演算子を押すことで演算子を押される前の数字と演算結果がそれぞれメモリーに格納される仕様です。
    それの何がいのかというと、例えば、
    (1+2+3)÷(4+5+(6×7)+9)= を計算する場合、
    1↩︎ 2+ 3+
    4↩︎ 5+ 
    6↩︎ 7×+
    9+÷
    と入力すれば0.1が表示されます。

    金融電卓なんで

    なお、この電卓は金融電卓といわれるもので、お金の計算や統計処理に便利なメモリー機能がいくつか入っています。例えば、単利計算として、
    PV(Present Value): $450を
    n(number of compounding periods): 60日間
    i(interest): 7%の利息で友人に貸した場合、
    30/360日建てであれば、60日後にいくら返ってくるかを計算する場合、
    「60」、「n」を押し、nに60をストア、
    「7」、「i」を押し、iに7%をストア、
    「450」、「CHS」(符号変換用ボタン)、「PV」を押して、PVに-450をストアすれば、
    「f」、「INT」を押すことで、60日後の利息を計算し表示します。さらに、
    「+」を押して、元金+利息:$455.25が表示されます。
    当然、複利での計算や純当初価値:NVP(net present value)、投資収益率:IRR(internal rate return)などの投資判断用指数の計算もできたりします。
    ただ、金融系の計算には強いんですが、統計用関数としては、平均値や二乗和、標準偏差、加重平均値、二変数(x、y)の推定程度。
    数学処理としては、sin、cos、tanや微積分用の関数は積んでいません。
    まあ、エンジニアでもなければ、そんな機能電卓では必要ありませんが。

    プログラミング

    とはいえ、プログラミングは可能です。一応、ジャンプもループも組めますが、基本的にはキーログみたいなものです。逐一キー操作をするか、ある程度のキー操作を覚えさせおいて、R/S(Run /Stop:プログラム実行、停止)ボタンでPSE(Pose:停止)部まで走らせて表示したりとかの処理が可能です。まあ、メモリー量も機能的にも大したプログラムは組めませんが、普通の電卓として考えれば十分な一品です。

    HP 12c 金融電卓 F2230W

    価格:11,500円
    (2020/12/19 12:20時点)
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